※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。
17話
AIレストランの地下にはゴーハ社により全世界のデュエルを任されたネイルがいました。
ネイルはオーティスからラッシュデュエルの存在を知り、データを消すことのできないラッシュデュエルを発案した遊我に興味を持ちます。
ネイルは遊我を騙してマグロ漁船に乗せた偽物のカイゾーの黒幕で、遊我にカイゾーのオリジナルデータが欲しければデュエリストを倒して自分のところまで来るよう指示しました。
遊我たちが奥へ進むとネイルの刺客・猫山シュレティンガーが現れ、ルークとのデュエルが始まります。
ルークの迷い
シュレティンガーはシュレディンガーの猫という箱の中の猫の生死はいつ確定するかという思考実験が元ネタ。
様々な説がありますが箱を開けて観測するまで猫の生死は分からない(生きている世界と死んでいる世界が存在する)点は共通しています。
これを意識したのかシュレディンガーは選択を迫る戦法でルークを混乱させ、追い詰められたルークは自分がルークと名乗っていることさえあやふやになりました。
実はルークには『デュエルの王になった遊我が本当に自分に王の座を譲ってくれるのか』という悩みがあることが今話で判明します。
相変わらずな遊我
選択を迫られて悩むことで別の悩みでも考え込んでしまうという、一見物事を深く考えなさそうに見えてそうじゃなかったルークに対し、遊我は相変わらずどこか黒いです。
ネイルがラッシュデュエルを消したがっていることを知ったときも、「ラッシュデュエルに関わった人間すべてのアカウントを抹消すればいいんじゃないの?」と主人公にあるまじき発言をしています。
前話の新太がデュエルディスクにチートを仕込んでいたことから出た発言ですが、それを踏まえてもゲスい。
ルークがラッシュデュエル中に自分に王の座を譲るのか聞いたときも、友達であることを前置きしたうえで「やだよ」と即答します。その上で無数の可能性があるから、ルークが王になる可能性もあると言い切りました。
この台詞はシュレディンガーの猫の生死どちらも世界も存在することにも引っ掛けています。
王の器という表現がありますが、ルークに対する発言や落としてから上げる過程を見ても劇中で最も王にふさわしいのは遊我ですね。
すっかり味方のポジションになったミミや、ラッシュデュエル後に「宿題をしたまえ」と言うネイルによって地上に返されるなど、本編以外でも小ネタの多い回でした。
18話
次の相手はロアロミンでドラムを担当していた月太です。月太は自分のロアロミンの中での扱いの悪さに不満があり、バンドから脱退して自分を評価するネイルの側につくと宣言しました。
月太はゴーハのサーバーにアクセスし、セブンスマジシャンのデータを消すことができる技術の持ち主なので、それがネイルと知り合うきっかけになったと思われます。
また遊我、ルーク、学人とロアロミンとの3対3のチーム戦でも、自分だけ参加できないことに不満を感じていました。3対3に1人だけ参加しなかったことが、この回で伏線となったのです。
ラッシュデュエルはロミンと一緒に現れたロアが月太と対戦することになるのですが、今話はラッシュデュエルの内容より演出の方が見どころが多いです。
月太は今までの裏方のような扱いとは逆に、ゴーハ社の社員たちがゲッタコールを行うのですが、その中にはウシロウもいました。
ロアもロミンのデュエルギターで弾き語りを始め、歌で自分の思いを月太へ伝えます。その行いに学人とロミンは感動し月太にも気持ちは伝わりますが、遊我とルークはついていけず引いていました。
このときの遊我は普段しないような表情をしています。
ラッシュデュエルの結果はロアの勝利に終わり、綺麗に纏まるように見えかけますがそうはいきません。
ロアがドラムロボを作ってほしいと遊我に頼もうとしていたことがばれ、月太は文句を言いながら姿を消します。ロアはドラムロボ製作を遊我に頼むのをやめて帰っていきました。
月太は姿を消しましたが謎は残っています。月太は楽器もデュエルもロアの影響で始めましたが、ゴーハのサーバーにアクセスできるレベルのプログラミング技術についての言及はありませんでした。
再登場しそうな感じだったので、月太とネイルの接点も含めてその辺りのことは今後語られかもしれません。
また18話も小ネタのある回でした。
まずロアの部屋をロミンがカレーまみれにしたことが話題として登場します。
遊我がカイゾーのオリジナルデータを取り戻せなかったら、新しくデータを入れ直すとさらっと発言しロミンに「カイゾーがかわいそう」とまで言われました。
ウシロウも少しだけ天丼で出てきますし月太の知名度の低さや扱いの悪さも、遊我やルークが覚えていないことやチーム戦を回想するかたちで表現されています。
前回はこちら。
次回はこちら。