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『∀ガンダム』1~2話を振り返る【ロラン大地に立つ】

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∀ガンダムは1999年にガンダム20周年記念として放送されました。放送から20年以上たちましたが、牧歌的な世界にガンダムとSFの要素を入れた作品であり、今見ても古臭さを感じさせない独自の魅力を持っています。

1話


www.youtube.com1話は公式チャンネルが配信しています。

物語はロラン、キース、フランの3人が地球に降下するところから始まります。3人は降下に使ったフラットというモビルスーツを地下に隠して別の方向に別れました。

2人と分かれたロランはコヨーテに襲われたところをグエンに助けられ、その後は川で溺れて流されたところをキエルとソシエに助けられます。

この出会いをきっかけにロランはキエルとソシエの2人の親が経営するハイム鉱山で働くことが決まりました。

そこから話は2年後に移ります。鉱山で働いていたロランはハイム家の運転手になり、ノックスという街に訪れると、2年目別れたキースと再会します。

ロランはその後キースとフランの3人で話し合い、ロランがフラットの様子を確認することになりました。

その様子を盗み見ていたソシエが深夜に外出したロランの跡をこっそりつけると、ロランは地面を掘り返して頭だけ露出したフラットに抱き着き、月を見上げて「早く帰ってこい」と叫びます。

世界観を提示した1話

よく分からない1話でしたね。大丈夫です私もそう思いました。

確かに先のことや設定を理解していれば「そういうことか」と納得できるのですが、前情報全くなしの初見では気づけないことが多すぎます。

1話だけ見て「あーそっかーそういうことね理解したわ」と言える人はいないんじゃないでしょうか。

伏線

1話は世界観や設定だけを披露した回と言い切ってもいい内容です。起承転結のうち承が始まったところで終わったようなものですが今後の伏線は描写されています。それを1つずつ見ていきましょう。

まず3人がなぜ地球に降り立ったのかは現時点では明らかになっていませんし、キエルを見たロランが「ディアナ様に似てる」と言ったディアナがどういう人物かの説明も全くありません。これらは今後語られることです。

とはいえ1話だけでも判明したこともありました。まずソシエはロランに出会った当初から興味があり、それが好意に変わっていることは分かります。

キエルもグエンに好意を持っていますが、こちらはソシエ以上にはっきりと描写されています。

成人式でパートナーを選ぶ際の左右を見る表情は喜びや興奮より、この中から選ぶのかという戸惑いの方が強く感じられる顔だったので、地元にはキエルが気に入る相手はいなかったのでしょうね。

またキエルはロランとグエンが再開した際、グエンが『新しい学問』に言及した際、難しいものであるとロランに助言するように2人の会話に横から会話に加わりました。

これがロランとグエンが知り合いだったことが面白くなく、グエンの同意を得る形でロランにマウントをとろうとしたように見えたのは私だけではないはず。

ミリシャ

後半に少しだけ出てきたミリシャですが、グエンの「政治と外交を老人がやっている」という言葉から分かるように正式な軍隊ではありません。

自警団や私設軍のようなものでグエンはミリシャを設立した人物です。グエンとミリシャが敬礼しているのはそこからきています。

世界観について

1話だけでは分かりずらそうな世界観についても触れることにします。

一見20世紀初頭くらいの世界観ですが、鉱山で働いていたロランが頭にライトをつけていることや、蒸気自動車のように見える車から煙が排出されないなど、アンバランスな世界であることがうっすらと表現されています。

またロランたちが地球に降下した理由ですが、それは3人が地球降下の先遣調査員として、月に住む人間が地球でも暮らしていけるかを実地調査をする目的があったからでした。

地球に降りたばかりのロランが川に流されたり、リュックを背負った状態で転ぶように倒れたのも、地球の重力に慣れていないことを表す演出です。

地名に話を移しましょう。ロラン達がいるのはイングレッサ領でグエンは現領主の孫、ノックスはイングレッサ領の中心地でビシニティは校外の鉱山町で、鉱山を経営しているのがキエルとソシエの父親です。

この辺りを頭に入れておくと2話以降の内容がより頭に入りやすくなるでしょう。

2話

ロランはビシニティの成人式に参加できることに喜び、グエンにノックスで働くことを提案されても断ります。

ソシエは友人のメシェ―に影響を受けて飛行機に乗るようになり、将来はミリシャで働こうと考えるようになりました。

ロランとソシエが成人式に参加した日に、ノックスの上空からウォドムが現れます。

パイロットのポゥはミリシャの複葉機の攻撃でパニックを起こし、ウォドムのビームを撃ちました。

その攻撃に反応してホワイトドールと呼ばれる石像の中から∀ガンダムが姿を現し、近くにいたロランとソシエが乗った状態のまま勝手に動き、手に持っていたビームライフルを発射します。

その光を見たポゥはさらに錯乱してミサイルも発射しました。

オープニング

2話で初めて流れたオープニングですが、これには誰が誰に好意を持っているかを分かりやすく演出した場面がありました。

それが上の画像で奥にいるキャラクターが手前にいるキャラクターを見ていることが好意を現す演出で、1つだけ横を向いているのは今後明らかになります。

いびつな街

ノックスの街でミリシャの軍事パレードが開かれましたが、そこには建物の中に埋まった電光掲示板がさらっと出ています。

世界名作劇場ジブリに近いといわれる∀ガンダムですが、1話の描写にもあるように牧歌的な街並みをしていても、見た目にそぐわない部分は2話にもありました。

グエンの発言

ミリシャの指揮官であるミハエルに「招かれざる客が来る」と話したように、グエンは月に住む人間(ムーンレイス)がいることを知っていて交渉を続けていたことが明らかになりました。

グエンの発言からガリアと戦争が始まるというのは建前で、ミリシャの創設したのも本当はムーンレイスとの交渉のためです。

軍事パレードで空を向いた砲台や探照灯が映っていたこともそれを証明していますが、ロラン達はそのことには気づかず、ガリアとの戦争に備えたものだと思っていました。

1話でグエンは「ガリアと戦争になるのか」という問いに「これを機会に産業革命を起こしたい」とはぐらかした言い方をしていましたが、あれは嘘をつかずに誤魔化したともいえますね。

またグエンはロランのことをローラと呼びますが、その理由を聞かれた際に「ローラの方が似合うだろう」と言ってのけます。序盤からロランを女性として見ていて並々ならぬ失着を持っていることが分かりますね。

∀ガンダムには小説版が2つありそのうちの1つではグエンにユリという秘書がいましたが、これは偽名で本名はユリウスで女装した男性だったという設定がありました。

ディアナ・カウンター

ディアナ・カウンターはムーンレイスの正規の軍隊ではありません。月からの降下が本格的に始まった際の露払いと降下の際の護衛のために作られた市民軍で、大半は実戦経験のない素人上がりでポゥもその1人です。

∀ガンダムでは文化や知識に差のある集団の対立の方がピックアップされましたが、素人同士の戦争という要素はGのレコンギスタにも引き継がれていますね。

またポゥが乗っていたウォドムはウォーキングドームを略してウォドムと呼ばれています。40メートルというモビルスーツとしては大きい外見で、ポゥは搭載された対艦用ビームやミサイルを発射してしまいました。

このウォドムにはJMA0530という型式番号が設定されているのですが、このJMAというのはGガンダムのネオジャパン製モビルアーマーにつけられるものです。

Gガンダムにはファントマというモビルアーマーが出るのですが、こちらの型式番号はJMA-27Tでした。

∀ガンダムの∀には全てという意味があり、∀ガンダム宇宙世紀とそれ以外のガンダムのはるか未来が舞台となっています。この型式番号はそれを匂わせる要素になっていますね。

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次回はこちら。