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『スノウボールアース』1~2巻を振り返る【王道の熱さと突然のエグさ】

1巻では『庵野秀明氏絶賛!』、2巻では[小島秀夫氏絶賛!』というあおりが帯に書かれる漫画、スノウボールアース。

ロボットものをベースにしつつも様々な要素を入れ、独特の個性を醸し出す本作についてネタバレしない方が面白い漫画なので、ネタバレを避けつつ2巻まで取り上げていきます。

1巻と2巻発売時にPVが作られています↓

地球凍結!怪獣襲来!近未来SF冒険譚!!

「ユキオ…俺、 友達を作る。」

人見知りの少年<鉄男>。
唯一の友達は巨大ロボ<ユキオ>。
彼らは、宇宙より来る銀河怪獣と戦う”救世主”となった。
最終決戦後、10年ぶりに地球に帰還した鉄男は、驚愕の世界を目撃する。
そこは、全土が雪と氷で覆われ、死の世界となった凍結地球(スノウボールアース)だった―!
人類の消息は…!? 怪獣との闘いの行方は…!?
そして鉄男は、ユキオと交わした約束を果たすことができるのか?

衝撃の近未来SF冒険譚、開幕――!!

これがAmazon等で見ることができる紹介文です。

目次

主人公

紹介文を読んで『友達を作る』という言葉に違和感を持った方がいるかもしれませんが、これは主人公・鉄男の生い立ちからきています。

雪と氷に覆われた地球は、鉄男にとって人間関係を新たに構築する場であり、様々な人と出会って人と接する経験を積んでいくのがこの漫画の軸の1つになっていました。

鉄男は友達を作ることを目標にすることからも分かるように、重度のコミュ障であるものの、ユキオに乗り戦う際は別人になったかのように活躍するため、そのギャップが魅力であり鉄男の生い立ちの影の部分でもあります。

怪獣とロボット

それでは怪獣やロボットの要素はというと、露骨にグロイ展開や描写はないものの、容赦なく人が死んでいき、そのことが直接描かれたり台詞で説明されたりします。

2巻までに登場する怪獣の多くはシン・ゴジラの第1、第2形態の影響を感じる見た目をしており、どこかコミカルですがシン・ゴジラ同様容赦なく人に危害を加えました。

設定では『進撃の巨人の影響を受けたのでは……?』と思われるものも。

ユキオも『動力や装甲にどんなものが使われているか』といった設定が掘り下げられることはなく、あくまで鉄男が乗ることで活躍できる存在という立ち位置です。

上の紹介に『ユキオと交わした約束』とあるように、ユキオは会話ができるAIであるため、戦闘中やそれ以外の場面でも鉄男との掛け合いがあり、戦闘シーンもバディものの延長として読むことができました。

そのため人が操縦するロボットが戦う作品を見たことがない人にも勧めやすく。2巻では『地球に定着した怪獣はどうなったのか』という点の掘り下げもあります。

設定も複雑なものはなく、死の世界で怪獣の脅威に晒されながら生きる人々と、人間関係を構築しならユキオに乗り怪獣と戦う鉄男の姿は、王道そのもので素直に熱くなれるもの。

ユキオと生き残った人々の触れ合いも暖かいものですが、そこに冷や水をぶっかけるかのようにえぐい描写を挟んでくるのがこの漫画。この落差こそ本作の魅力といえます。

加えて単行本の裏表紙には、「この作者人の心がねーな」と言いたくなるものが描かれてありました。

スノーボールアース

タイトルのスノウボールアースはスノーボールアースという実在する単語が元ネタ。

日本語では『全球凍結』、『雪玉地球』と表記される仮説で、その内容は『かつて地球の表面全体が凍り付いていたのではないか』というものです。

スノウボールアースとは地球の歴史上に何度か起こったと考えられている、地球全体が氷に覆われた状態のこと。

この現象は地球が寒冷化したときに発生すると考えられ、氷が地球の表面を覆うと太陽の光を反射してさらに気温を下げる効果があり、やがrw地球は完全に凍結する可能性があるというものです。

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