※辛口です。
7話は不快やギスギスというほどではないものの、すみれに対する他3人の描写に引っ掛かるものがあり、8話も含めて「そっちの方向に行っちゃうかぁ」と見ていて思ったのでその理由について辛口で書いていきます。
可可
可可はすみれの加入以降、すみれに対してはグソクムシを持ち出して弄るなどかのんや千砂都とは態度が違います。
元々スクールアイドルへの捉え方で可可はすみれと対立したにですが、この2人の和解エピソードはなく、かのんの勧誘によってすみれは加入しました。
そのため可可のいじりが『すみれに対するスキンシップ』なのか『スクールアイドルを見下されたことを引きずっているのか』が、分かりずらくなっています。
またすみれは5話や6話で可可はすみれに助けられたものの、そのことに感謝している素振りもなくすみれへの対応を変えたりもしません。
6話で描かれた過去で千砂都はいじめられていましたが、そんな千砂都は7話ではすみれの名前を忘れた振りをします。
自分自身がいじめられていた過去があり、かのんに助けられたことを大切にしているのに、あういう態度をとることには引っ掛かるものがありました。
かのんもすみれを直接雑に扱ったりはしませんが、選挙で負けて落ち込むすみれに対して、『生徒会長にふさわしいといえるのか』と遠回しに追い打ちをかけます。
仲が悪いわけではないものの、どこかすみれとかのんたちの間に壁があるように見えるのは、すみれが3人の誰からも強く思われていないことに原因があります。
可可と千砂都はかのんへの好意が強いのですがすみれに対してはそうではなく、かのんもすみれに対して「センターが欲しかったら奪ってみせてよ」と言いましたが、それ以降すみれとの描写は特にありません。
可可と千砂都はかのんにばかり好意が向き、そのかのんもすみれに対して特に感情を出さないので、4人の中ですみれが孤立しているように見えています。
象徴的なのが選挙の結果が出た場面で、落ち込むすみれには誰も近づかず千砂都はダルマは撫でるもののすみれには何もしません。
自分がやりたくないからからとはいえ、『全力で応援する』と言ったかのんも冷静に現状を話すだけでした。
すみれ加入回のセンター投票でもかのんが圧勝しています。そのことから演出的に勝ち目がないことは分かりきってはいましたが、それを込みでもすみれへの対応には冷たさを感じました。
7話から8話にかけては恋絡みで気になる点が出てきます。7話で恋は選挙での公約に反し、音楽科主導で文化祭を開くことを発表しました。
そのことから始まる騒動を描いたのが8話で、恋はスクールアイドルと学科の2つでトラブルの原因となる行動をとりました。
スクールアイドル
恋は初期からスクールアイドルには否定的な言動をとっています。
そのスクールアイドル嫌いの理由は、恋本人やかのんたちには無関係な『母親がスクールアイドル活動を後悔しているかもしれない』と思っていることが原因であり、それが単なる誤解なのが8話で判明しました。
かのんたちには無関係な理由でスクールアイドルに反対していたのです。8話では真相が明らかになった後でかのんに誘われ、風越しに母親に後押しされたような演出でメンバー入りしました。
そのため恋自身はスクールアイドルに興味があるわけではなく、スクールアイドルに否定的なのも母親が原因の思い込みに過ぎません。
本人の意思とはいえない流れでスクールアイドルを始めたため、恋の主体性の無さが現れたエピソードになってしまっています。
また音楽科主導で文化祭をやることについては、『入学希望の生徒が予想より少なかったからじゃないか』と千砂都が推測していました。
これは遠回しに『入学希望の生徒を増やすことができない普通科はいらない』と、普通科の生徒の数が多い学校で言っているようなもの。
公約を無視して音楽科主導で文化祭を進めていい理由なるかというとそれは別の話で、音楽科からは「普通科はわがまま」という声が出て、普通科は署名活動を始めるなど学科間の対立の原因になります。
この対立は恋の母親かスクールアイドルをやっていた頃の日記をかのんが見つけたことで解消されるのですが、この流れには強引さがありました。
8話のタイトルは『結ばれる想い』ですが、恋のやったことは学科間の対立を生んだだけで解決したのはかのんであり、この一連の騒動については9話以降ろくに触れられません。
恋自身に原因があるわけではないのですが、センター絡みでも引っ掛かるエピソードがありました。
それは恋加入後にかのんが恋にセンターをやるよう勧め、すみれもそのことを肯定的に捉えたことです。「すみれが加入する回のやり取りは何だったのだろう」と見ていて思いました。
メタ的な話になりますが、
- 可可はかのんがスクールアイドルを始めるきっかけ
- 千砂都は加入前からかのんのサポート役として活躍
- 恋はスクールアイドルに否定的でかのんと対立
このように3人は序盤から役割が存在していましたが、すみれはそれまでの話に関係なくいきなり出てきて加入したキャラクターです。
可可と千砂都はかのんに好意的ですがスミレに対しては基本的に塩対応で、かのんもセンターを奪うよう言いましたが、すみれに対して特に思い入れはなし。
7話の選挙結果後や8話での恋の話に1人だけ冷めた反応をしたように、すみれは孤立しがちなので話の都合で動く便利な存在になっているのかもしれません。