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『ガンダム Gのレコンギスタ III「宇宙からの遺産」』を振り返る【深堀りされたベルリと変わらない分かりにくさ】

 

第4部と第5部公開の発表があった劇場版『Gのレコンギスタ』。第3部にあたる『宇宙からの遺産』はテレビ版と比べて大きな変更点はありません。

 

トワサンガのドレット艦隊登場から、ベルリやアイーダを含めたメガファウナの面々がクレッセントシップに乗り込むまでを1つの映画としてまとめた内容でした。

 

ストーリーに触れつつ、キャラクターや設定用語がテレビ版と比べてどんな風に変わったか、どう扱われるようになっていったかを解説していきます。

 

否定的なことも書いているのであらかじめご了承ください。

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フォトン・バッテリー

宇宙から地球へ送られ、インフラやモビルスーツのバッテリーとしても機能しているフォトン・バッテリー

 

存在自体はテレビ版の頃から描かれ、重要なものとして扱われていましたが、この映画で初めて金色の円盤のような姿であることが判明しました。

 

テレビ版は最後までどんな姿かたちなのか明らかにならなかったので、地味だけれど大きな変化といえます。

 

ドレット艦隊

トワサンガからザンクト・ポルトにやってきたドレット艦隊ですが、軍隊としての練度が低いことはテレビ版と変わりません。

 

ザンクト・ポルトアメリガ側との会談があり、クリムとロックパイが殴り合いをする流れも同じでした。

新規のエピソードとしてはその後の戦闘で、マスクがドレット艦隊に『投降すれば地球に住まわせる』というメッセージを送っています。

 

その後月に行こうとするメガファウナやクリムが乗るサラマンドラ、マスクやクンパが乗るガランデンとドレット艦隊の戦闘が始まりました。

 

この戦闘でドレット艦隊に所属するリンゴが、モビルスーツ・モランに乗ったまま投降するのはテレビ版と同じですが、マスクが送ったメッセージによって投降がすることへの違和感が減っています。

 

リンゴ

このリンゴというキャラクターですが、テレビ版では記憶を取り戻したラライヤと一緒にトワサンガシラノ-5の解説役になると思いきやそうはならず、リンゴ自身も掘り下げられません。

 

投降後はしばらく拘束されていたものの、その後はラライヤのためだけにメガファウナ一行に加わったように見えるため、『Gレコの訳の分からなさ』を加速させるきっかけになったキャラクターです。

 

それでは本作ではどうだったかとなると、テレビ版とあまり変わりません。メガファウナ投降後に『トワサンガに残された側はドレット艦隊のことをやっかんでいる』というセリフが追加。

 

トワサンガの首相とドレット艦隊のトップであるドレットとの繋がりにも触れていますが、具体的なことは曖昧な返答をしていました。

 

これは映画1作目でベルリがメガファウナのドニエル艦長とのやり取りで、ドニエルに色々と聞かれた際、母のことも含め本音を言わずぼかした返答をしたことと同じです。

 

ですがベルリとは違い、ラライヤの存在がメガファウナ側についた理由であることくらいしか掘り下げられないため、本作でもよく分からないキャラクターのままでした。

 

シラノ-5へ向かうまで

このGレコの訳の分からない部分ですが、リンゴ以外でも本作はテレビ版と変わりませんでした。

 

ザンクト・ポルトでの会談後、アイーダの発案でメガがウナはトワサンガに向かい、追うようにサラマンドラガランデントワサンガに進路を決めます。

 

それを妨害するドレット艦隊との戦闘が始まる(リンゴが投降したのはこの戦闘時)のですが撃退し、メガファウナサラマンドラガランデンはシラノ-5に入港しました。

 

このときシラノ-5側の描写が全くないため、メガファウナを含む3隻がどうして入港できたのががよく分からないのはテレビ版と同じです。

 

トワサンガ入港後もサラマンドラモビルスーツ隊はガヴァン隊の襲撃に遭うものの、メガファウナはほとんどスルー。ガランデンは正式に入港できたというのは訳の分からなさを強めます。

 

3隻の扱いの差はトワサンガも一枚岩ではないことの演出だと思われますが、ややこしさを深める演出になっていました。

 

ややこしいのはここだけではなく、トワサンガスペースコロニー群でありシラノ-5はその1つでしかないことの説明は劇中ではありません。

 

トワサンガは月に太陽光パネルらしきものを設置しているため、何故月に住まないのかも含めてトワサンガの規模が分かりずらいものになっています。

 

その上レイハントン家とドレット家の対立については全くといっていいほど描写がありません。

 

トワサンガに古くから存在する名門家系。宇宙世紀から綿々と続く科学技術を守る家系であり、ヘルメス財団やビーナス・グロゥブとも深い関係を持っていた。
軍務を司るドレット家のクーデターにより、歴史の舞台から姿を消した。

 

レイハントン家については公式サイトでこう解説されていますが、本編を見ただけでは分からない設定です。

 

トワサンガにはレイハントン家の元家臣でレジスタンスなミラジやロルッカのようなキャラクターもいます。

 

2人はGセルフがラライヤ以外ではベルリやアイーダにしか操縦できないようにした張本人なのですが、その目的は地球に送られたレイハントン家の子(ベルリとアイーダ)を探すことにありました。

 

レイハントン家の復興が2人の目的だったのですが、その後理由が分からないままメガファウナに搭乗したため、この2人についても訳の分からないまま。

 

またラライヤが「これでモビルスーツの操縦をおぼえた」というネオドゥをうまくコントロールできなかったものの、途中からはちゃんと操縦できたエピソードはそのままなのでここも訳の分からなさの1つです。

 

ラライヤの記憶が戻るタイミングもテレビ版より早くなっていますが、本筋に影響を与えるものではありませんでした。

 

ユニバーサル・スタンダード

Gレコの世界にはユニバーサル・スタンダードというものがあり、モビルスーツ以外も含めた様々な機器で共通された規格のことで、この規格によってGセルフバックパックに様々な装備できました。

 

メガファウナはこの規格を利用されて別勢力のキャラクターに侵入されたり、モビルスーツにまで入り込まれました。

 

この描写がテレビ版で散々突っ込まれたためか、ユニバーサル・スタンダードを強調する場面が増えています。

 

元々Gレコは会話のドッジボールといえるほど、お互いに自分の言いたいことしか言いません。

 

ベルリもアイーダも善良ではあるものの無知な主人公ではなく、それぞれキャピタル・テリトリィアメリアで育ったため、はっきりとした価値観や考えを持ったキャラクターです。

 

それ自体は悪いことではないのですが、ただでさえ解説役や解説パートがいないアニメで、創作らしい会話の間もなく主人公が質問役にもならないため訳の分からなさを強めていました。

 

設定やその描写に手が加えられることを期待していたのですが、はっきり変わったのは自分がアイーダの弟であることを知ったベルリが、人気のないところで自分の感情を吐くエピソートくらいです。

 

テレビ版とは違いノレドがベルリのことを心配するエピソートも加わり、ベルリはノレドに感謝の言葉を口にしたので、2人の関係はテレビ版とは違うものになるかもしれません。

 

第1部や第2部に比べて区切りよく終わっていますが、テレビ版の訳の分からなさはそのままなので、PVや前作を見てどこか刺さるところがあった方にお勧めできる内容でした。

 

www.mation-anime.com

前回はこちら。