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3分でわかる『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』感想解説

※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。

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新幹線変形ロボ シンカリオン』は2018年から2019年にかけてテレビアニメを放送し、それが好評だったので映画が製作されました。

それが今回取り上げる『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』です。

北海道新幹線という時事ネタや昔のCMのパロディ、テレビに引き続き初音ミクエヴァンゲリオンの出演や某怪獣の登場など一見豪華な映画ですが、その出来は映画として疑問の残るものだったのでそう思った理由について触れていきます。

テンポを悪くするゲスト出演

主人公のハヤトが家族で北海道に旅行に行くところから映画は始まり、ハヤトはスキー場でライブ中の初音ミクに出くわすのですがまずここダレました。

ミクはライブでシンカリオンの歌を歌うのですが特別綺麗なCGではなく、ハヤトの家族旅行とも何の関係もないので、見ていて特にこれといった感情の湧かないままライブが終わるからです。

その後スキー場に怪獣が現れハヤトは父・ホクトとともにシンカリオンで迎撃に出るも逆にやられ、目が覚めると第三新東京市にいました。

ハヤトが第三新東京市に来たのは今回が初めてではなく、テレビ版でも来ているので新鮮さや驚きといったものはどうしても弱くなります。

その状態で使徒が現れ『残酷な天使のテーゼ』をバックに『シンカリオン 500 TYPE EVA』を操縦するシンジと協力して使徒と戦うのですが、その戦いも使徒の攻撃が当たる瞬間にハヤトがベッドの上で目を覚ますという中途半端な形で終わりました。

第三新東京市では思わせぶりなことを口にするレイとそれに驚くアスカという形で、2人も少しだけ出番がありますがこれ以降出番はなく思わせぶりな言葉もその後まったく生かされません。

第三新東京市のエピソードは「これいる?」と思うようなものでしかありませんでした。

曖昧な時間移動

公式サイトのストーリーにもあるように、この映画はホクトが行方不明になると同時に9歳のホクトが現れます。

このホクトが映画において重要そうに見えますがそうはなりませんでした。それどころかタイムパラドックス的には疑問に残る行動をとります。

劇中で9歳のホクトは自分が過去から来た存在であることを理解し、自分の持ち物を破棄することでハヤトを守ろうとしました。

そのようなタイムパラドックスが起きるなら実の父親が行方不明になったハヤトや、その家族にまず影響が起きそうなものですが、そういったことはなくいきなりタイムパラドックスの要素が出てくるので唐突感があります。

本作はサブタイトルに未来からきた神速のALFA-Xとあるように、現代では完成していないALFA-Xが氷漬けで地下で見つかりますがハヤトたちは運転できません。

9歳のホクトだけが運転できるという謎も出てきますが、その理由も分からないまま映画は終わりました。

  • 行方不明のホクトはどうなっていたのか?
  • どこで何をしていたのか?

そういった部分も明らかにならないままです。

公式サイトのイントロには『現在と未来をつなぐシンカリオン、発進!』という表現があるので、ホクトが行方不明になったことと氷漬けのALFA-X、9歳のホクトだけがそれを運転できること。

これらに接点や設定がありそうですが語られることはありません。別のかたちで公開する予定だったものを、強引に1つの映画にまとめた印象を受ける映画でした。

よく分からない敵と決着

様々な事情があってこのかたちになったのだろうという前提でも、見ていて引っ掛かる点はあります。

それは映画の敵であるヴァルハランに関わることで、ヴァルハランはソウギョクの通信で宇宙から来ました。

ヴァルハランはALFA-Xを手に入れようと動き、自分たちが作ったヴァルドルで取り込もうとしますが、何故ALFA-Xを必要とするかは曖昧なまま話は進みます。

ヴァルハランはかつて地球に住み宇宙に旅立った種族。そんなヴァルハランがALFA-Xを狙い、ヴァルドルが蒸気機関車のような姿になる理由は明らかになりません。

そのため見ていて驚きや盛り上がりより疑問の感情が強く浮かびます。

ホクトが行方不明になった原因は怪獣であり、本格的にヴァルドルが姿を見せるのも後半になってから。

そのうえ最後の戦いでもハヤトの住む世界との関連が不明なまま、突然やって来た『シンカリオン 500 TYPE EVA』と怪獣が現れヴァルドル相手に美味しいところを持っていくので、「こんな決着でいいの?」と見ていて思いました。

またヴァルハランを地球に呼び寄せた黒幕的なポジションであるソウギョクも、その目的は明かさずビャッコに倒されて気絶した姿を晒すだけです。

この映画は約80分ほどで同時期にブルーレイやDVDを発売した仮面ライダーの映画が100分近いことを考えると、子供向けの映画としても短く尺の問題などで削った要素もあるのではないかと考えられますが、それでも映画として盛り上がりに欠けると書かざる負えません。

9歳のホクトとハヤトたちのやり取りは見てい面白く、氷漬けのALFA-Xは謎として惹きつけられたのでエヴァンゲリオンのようなゲスト要素を減らし、ALFA-Xやヴァルハランに尺を割けばもっと違ったんじゃないかと思ってしまう映画です。